ドクターより
「歯っとする話」をお届けします。
う蝕(うしょく)とは
虫歯のことです。
-東歯大とイエテボリ大-
歯磨剤を変えずにう蝕予防効果や薬効を高める歯磨き方法(PTD法)を、
東京歯科大学衛生学講座講師の佐藤涼一氏と同大教授の杉原直樹氏が、
スウェーデンのイエテボリ大学名誉教授の Dowen Birkhed 氏との共同研究により開発した。
ブラッシング前に歯磨剤を低希釈の状態で歯間部に押し込み、
その後普段通りに2分間磨くという方法。
歯磨剤の化学的清掃効果やフッ化物の作用を高めるためには、
歯間部などのハイリスク部位に薬剤がなるべく長時間とどまることが重要となる。
しかし、歯磨剤を濃度減少させる際の特性変化や
ハイリスク部位に送達する方法は検討されていなかった。
佐藤氏らは、歯間部を再現したモデル実験を行い、
希釈による歯磨剤粘度の変化と
う蝕ハイリスク部位でのウォッシュアウトの関係を
明らかにすることを目的に研究を実施。
歯磨剤の量やフッ化物濃度を変えずに
う蝕予防効果や薬効を高めることのできる
歯磨き方法(PTD法)開発を行った。
PTD法は低年齢児や高齢者への適用も可能な
トゥースペーストテクニックとして臨床応用に期待がかかる。
(2/21 日本歯科新聞より)